OpenCore Legacy Patcher 2.2.0が公開 ―macOS 15.2対応と非Metal環境の改善に注力した大型アップデート

OpenCore Legacy Patcher 2.2.0が公開 ―macOS 15.2対応と非Metal環境の改善に注力した大型アップデート

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2024年12月12日、Dortaniaは「OpenCore Legacy Patcher(OCLP)2.2.0」を正式にリリースしました。
本バージョンでは、macOS 15.2(Sequoia)対応の強化に加え、非AVX CPUや非Metal GPU環境での安定性向上を目的とした、多数の修正と改善が含まれています。

OpenCore Legacy Patcher 2.2.0のメインメニュー画面
OpenCore Legacy Patcher 2.2.0

関連> 【詳解】macOS Sonomaのサポート対象外のMacにOpenCore Legacy Patcherを使用してインストールする方法(1/3)
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OCLP 2.2.0の主な変更点

今回のアップデートは、macOS Sequoia 15.2およびSafari 18.2のリリースに対応する目的で設計されており、以下のような改善が実施されました。

AVX非対応の旧CPUでのJavaScriptクラッシュ問題を修正

  • 対象環境:Sandy Bridge以前のMac(AVX非対応)
  • 修正内容:macOS 15.2やSafari 18.2上で発生していたJavaScriptCore関連のクラッシュを解消

OpenCore Legacy Patcher 2.2.0は、Safari 18.2およびmacOS 15.2(Sequoia)で発生していたJavaScriptCoreのクラッシュ問題を修正しました。特に、AVXをサポートしない古いMac(Sandy Bridgeより古い世代)において、Safariを使用している際にクラッシュが発生していた問題が解消されました。この修正により、古いMacユーザーがSafariをより安定して利用できるようになっています。

非Metal GPU環境での動作改善(主にmacOS Sequoia/Sonoma)

修正済みの不具合(macOS Sequoia / Sonoma 対象)

  • アクセシビリティズームが機能しない問題
  • Photosアプリの表示・起動の不具合
  • 画面共有機能が動作しない不具合
  • スクリーンショットが反転状態で保存される不具合
  • フルスクリーン切り替え時のグラフィック処理エラー
  • Safariにおける「気が散る項目を非表示」機能でのクラッシュ
  • メニューバー表示の信頼性向上
  • 背景の天気アニメーションを安定性のために無効化

T1搭載Macでのセキュリティ機能対応(Sequoia 15.2)

  • Apple Payの動作改善
  • Touch IDの対応強化

macOS Sequoiaにおいて、T1チップ(Apple PayおよびTouch IDに使用)に関連する問題も解決されました。これにより、macOS Sequoia 15.2でApple PayやTouch IDが正常に動作しない問題が解消され、利用できようになりました。

iCloud関連の同期不具合も修正済み

一部ユーザーから報告されていたiCloud同期の問題も、2.2.0にて修正されました。

バイナリ更新情報

  • PatcherSupportPkgバージョン1.9.1 に更新され、最新の互換性修正が反映されています。

macOS Sequoia対応は継続開発中

OCLPは、macOS Sequoia(macOS 15)を旧型Macで利用可能にすることを目的とした非公式・コミュニティ主導のプロジェクトです。
本バージョンでは多くの安定性向上が見られるものの、全機能の完全対応には至っておらず、Photosアプリやグラフィック描画の一部制限など、今後の改良が予定されています。

OpenCore Legacy Patcher 2.2.0で何が変わったか?

項目内容
バージョン2.2.0(2024年12月12日リリース)
主な焦点macOS Sequoia 15.2対応、非Metal GPUの互換性向上、旧CPU(非AVX)でのSafariクラッシュ修正
対象ユーザー古いMacで最新macOS(15.x)を運用したい中上級者
安定性多数の非Metal系のバグが修正され、日常利用における安定性が向上

OpenCore Legacy Patcher 2.2.0のリリースは、特に古いMacのユーザーにとって重要なアップデートです。macOS SequoiaおよびSonomaの非Metal環境の改善、T1チップのサポート強化、iCloud同期問題の修正など、実用的な改善が数多く含まれています。特に、AVXをサポートしていない古いMacにおいても、SafariやPhotosアプリの動作が安定するなど、ユーザーの体験を大きく向上させる内容となっています。

macOS Sequoiaのサポートはまだ開発中であり、一部の古いMacでは引き続き問題が発生する可能性があるため、注意が必要です。しかし、今後のアップデートにより、さらに安定した環境が提供されることが期待されます。

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資料> macOS Sequoia and OpenCore Legacy Patcher Support #1136 (英語)
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