OpenCore Legacy Patcher 1.0.1が公開 ―非Metal Macで発生していたバグとWi-Fi関連のバグなど、多数の不具合を修正

OpenCore Legacy Patcher 1.0.1が公開 ―非Metal Macで発生していたバグとWi-Fi関連のバグなど、多数の不具合を修正

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OpenCore Legacy Patcherの最新バージョンである「OpenCore Legacy Patcher 1.0.1」が2023年10月3日(現地時間)に公開されました。

OpenCore Legacy Patcher 1.0.1は昨夜公開されたmacOS Sonomaに対応したOpenCore Legacy Patcher 1.0.0の後継に当たるバージョンで、1.0.0の公開後に発見された多数の不具合の修正を含んでいます。

目次

OpenCore Legacy Patcher 1.0.1について

OpenCore Legacy Patcherは最新のmacOSをインストールすることができなくなった古いMacに対し、最新のmacOSをインストールすることを可能にするミコラ氏が主導するプロジェクトです。

多くの機能は現在積極的に開発が行われており、コミュニティ主導のプロジェクトであることから、OpenCore Legacy Patcherを使用するユーザは問題が発生した場合には古いバージョンのmacOSを使用するようと呼び掛けています。

主な変更点

OpenCore Legacy Patcher 1.0.1はマイナーアップデートで、主にバグの修正が中心です。

Intel Ivy Bridge iGPUsのレンダリング問題を解消

Intel Ivy Bridge統合グラフィックスを搭載したMacで発生していた可能性があるディスプレイやグラフィックの問題を解決しました。

この問題には、グラフィックの不具合、フリーズ、クラッシュが含まれます。

macOS Sonomaの非Metal向けの改善

Metalが利用できない、いわゆる「非Metal GPU」を搭載したMacで発生していた問題の修正や改善。

  • Catalystボタンのが反応しない問題の修正
  • ウィンドウのフォーカスが外れる問題を解決
  • Beta Menu Barの有効時に発生した問題の解決
  • ロック画面の時計の透明度を改善
Catalystボタンのが反応しない問題の修正

iPadアプリをMacに移植するためのAppleのフレームワークであるCatalystを使用して作成されたアプリで、ユーザー入力に反応しないボタンが修正されました。

ウィンドウのフォーカスが外れる問題を解決

ウィンドウが予期せずフォーカスを失うことがある問題を修正しました。

Beta Menu Barの有効時に発生した問題の解決

Beta Menu Barを有効にした場合に、メニューバーのフォントが自動的に色を変更しない問題を解決しました。

ロック画面の時計の透明度を改善

ロック画面の時計の透明度を調整し、見やすさや美しさを向上しました。

WiFiAgentの不規則なクラッシュを改善

WiFiAgentはワイヤレス接続を管理するmacOSのプロセスです。
Wi-Fiに関連するクラッシュに関する問題が解決されました。

OCLPの設定が破損した場合のエラー処理を追加

OCLP自体の設定が破損した場合にエラーハンドリングを追加し、安定性とUXが向上しました。

macOS Venturaの 3802 GPU 用のCoreImage パッチを削除

macOS Venturaで起動している際、特定のGPUモデル用のCoreImageフレームワークに適用されていたパッチを削除します。

macOS Sonoma以前のOSのパッチ処理の変更

macOS Sonoma以前のOSでPCIe FaceTimeカメラのパッチをリストアップしないようにしました。

PCIe FaceTimeカメラに関連するパッチは、macOS Sonoma以前のmacOSバージョンでは表示されなくなりました。
この記載は見た目だけのものでしたが、ユーザの混乱を避けるために削除されました。

OSサポートにおける注意点

OpenCore Legacy Patcher 1.0.0はmacOS Big SurからmacOS Sonomaまでをサポートしています。

ただし、macOS Sonomaに関する機能やサポートは現在開発が続けられているもので、不具合などを含む可能性について前出のミコラ氏が指摘しています。
その場合には前のバージョンのmacOSを使用するようにと呼び掛けています。

なお、OpenCore Legacy Patcher 1.0.0以降を使用したmacOS Sonomaのガイドは弊サイトで検証したのち「あのかぼ」にて公開いたします。
記事の更新については、かぼしーのTwitterアカウントHumin.meで紹介しますので、ぜひフォローいただけると幸いです。

macOS Sonomaの専用ガイドを公開するまで、以下の記事をご覧ください。

OpenCore Legacy Patcher 1.0.1の更新内容

【試験中】OpenCore Legacy Patcher 1.0.1のチェンジログを和訳しています。詳細は原文を参照してください。

1.0.1 チェンジログ全文:

  • Intel Ivy Bridge iGPUsにおけるレンダリングの問題を解決
  • macOS Sonomaの非Metalバイナリを更新:
    • 反応しないCatalystボタンを修正
    • ウィンドウのフォーカスを失う問題を解決
    • Beta Menu Barが有効の際、メニューバーのフォント色が自動的に変わらない問題を修正
    • ロックスクリーンの時計の透明度を向上
  • WiFiAgentがランダムにクラッシュするのを防ぐ
  • 破損したパッチャー設定のエラーハンドリングを追加
  • Ventura上の3802 GPUsのCoreImageパッチを削除
  • pre-Sonoma OSesでPCIe FaceTimeカメラパッチをリストに表示しないようにする
    • Root Patching UIでのみ表示上の変更ですが、混乱を避けるために削除しました。

1.0.1 Changelog

  • Resolve rendering issues on Intel Ivy Bridge iGPUs
  • Update non-Metal Binaries for macOS Sonoma:
    • Resolve unresponsive Catalyst buttons
    • Resolve window unfocusing issues
    • Resolve menu bar fonts not changing color automatically with Beta Menu Bar enabled
    • Improve Lock Screen clock transparency
  • Prevent random WiFiAgent crashes
  • Add error handling for corrupted patcher settings
  • Remove CoreImage patch for 3802 GPUs on Ventura
  • Avoid listing PCIe FaceTime camera patch on pre-Sonoma OSes
    • Only cometic in Root Patching UI, however removed to avoid confusion
GitHub より

弊ブログ(おんかぼ)と姉妹メディア(あのかぼ)では引き続き、OpenCore Legacy Patcherの最新情報やmacOS Sonoma関連のニュースを紹介していきます。記事の更新については、かぼしーのTwitterアカウントHumin.meで紹介しますので、ぜひフォローいただけると幸いです。