Dortania、2024年冬までにmacOS 15 SequoiaをサポートするOpenCore Legacy Patcher 2.0.0のリリースを目指すと発表

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OpenCore Legacy Patcherを開発しているDortaniaはAppleがWWDC24で発表し、今年の秋に公開を目指すmacOS 15 SequoiaのサポートについてGitHub上で発表しました。この発表では2024年冬までに、macOS SequoiaをサポートするOpenCore Legacy Patcher(OCLP)2.0.0をリリースを目指すとしました。
同発表内では現状の課題やOCLPのプロジェクトリーダであるミコラ氏の手術についても触れられています。
関連> macOS Sequoiaの非対応機種での動作報告続々。だけどまだ試さず待機!
macOS 15 Sequoiaのサポートに関する現状の問題点
DortaniaチームはmacOS Sequoiaへの対応に際していくつかの技術的課題に直面していると報告しています。以下にその詳細をまとめました。

ドロップされたモデル
macOS Sequoiaは比較的寛容なOSのようで、macOS 14 Sonomaと比較して、2モデルのみがサポートを打ち切られる形となりました。
macOS 15 Sequoiaからサポートが終了したしたMacは以下の通りです。
MacBook Air 2018~2019 (MacBookAir8,x)がサポートが終了となりました。
- MacBook Air (Retina, 13-inch, 2018)
- MacBookAir8,1
- MacBook Air (Retina, 13-inch, 2019)
- MacBookAir8,2
関連> 「macOS 15 Sequoia」がインストールMacは?MacBook Airの2モデルがサポート対象外に
関連> Apple、MacBook Airを発売から4年で最新macOSのサポート終了へ
T2チップ搭載のMacBook AirとOpenCorePkgの課題
現時点で大きな問題として挙げている1つは、macOS Sequoiaからサポートが終了したMacBook Air 2018とMacBook Air 2019でOpenCore を介した起動ができないという物です。
MacBook Air (2018/2019) :MacBookAir8,xに搭載されているT2チップは、OpenCorePkgを通じてブートする際に通信が途絶えるという重大な問題が発生していると説明しています。
これにより、AppleKeyStore.kextがタイムアウトし、カーネルパニックを引き起こします。この問題は、macOS Sequoiaだけでなく、macOS VenturaやSonomaでも確認されています。現在、T2チップの問題を解決する具体的な手がかりは得られていません。
トラックパッドのサポート
macOS Sequoiaでは、一部のMacで使用されているForce Touchトラックパッド(感圧タッチトラックパッド)が機能しなくなっています。
原因は一部のハードウェアに対応する識別子が失われたためで、この問題に対する解決策として、Sequoia向けにSPIトラックパッドのサポートを追加するコミットが行われましたが、先ほど紹介したT2関連の問題により、MacBookAir8,xの動作確認はまだ取れていないとしています。
MacPro3,1のデュアルソケットサポート
2008年モデルのMacPro3,1は、デュアルソケットCPUの不具合により、現時点ではmacOS Sequoiaの起動に失敗します。現在の暫定的な解決策は、シングルソケットに制限するためにcpus=4
のブート引数を使用することですが、根本的な解決には至っていません。
一般的なパッチの更新
Dortaniaは、macOS Sequoiaで部分的または完全に機能しなくなった以下のパッチの更新作業に取り組んでいます。
- グラフィックス:
- Metal 31001: Intel Broadwell、Skylake、AMDのレガシーGCNおよび非AVX2.0対応のモダンGCN
- Metal 3802: Intel Ivy Bridge、Haswell、Nvidia Kepler
- Non-Metal: Intel Iron Lake、Sandy Bridge、AMD TeraScale、Nvidia TeslaおよびWeb Drivers
- ワイヤレス:
- 各種ワイヤレス関連のパッチ
- T1チップ:
- T1チップに関連するパッチ
- USB 1.1:
- USB 1.1のサポート
今後のサポート予定
Dortaniaチームは、2024年冬までにOpenCore Legacy Patcher v2.0.0をリリースすることを目指しています。しかし、毎年のように発生する複雑な技術的な課題を考慮すると、正確なサポート時期を保証することはできないとしています。
また、OpenCore Legacy Patcherのプロジェクトリーダであるミコラ氏のの手術予定により7月はコミットは少なくなる見込みであり、8月から開発が本格化する予定としています。
まとめ
今回の発表は、旧型Macユーザーにとって大きな希望となります。
Dortaniaチームは、macOS Sequoiaのリリースに伴い、旧型ハードウェアに対するサポートを引き続き強化し、最新のmacOS環境をより多くのユーザーが利用できるよう努めています。
一方で、ミコラ氏の手術については、他にアナウンスはなくケガや病気によるものなのかなど詳しい情報は入っておりません。まずは手術の成功を願っています。
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