macOS Sequoiaの非対応機種での動作報告続々。だけどまだ試さず待機!

macOS Sequoiaの非対応機種での動作報告続々。だけどまだ試さず待機!

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Appleは6月10日 (現地時間)、次世代のmacOSであるmacOS 15 Sequoia を発表しました。macOS 15 Sequoia はiOS 18にも搭載されたAI機能「Apple Intelligence」を活用した多数の新機能やMacから直接iPhoneを操作できるようになる「iPhoneミラーリング」などの魅力的な機能を搭載して今年の秋公開される予定です。

このmacOS 15 Sequoia をサポートしないMacでの動作報告が相次いでインターネット上に登場しています。

目次

macOS 15 Sequoiaの開発者向けビルドが非対応のMacで動作?

WWDC24の基調講演でmacOS 15 Sequoiaが発表されたは、同日開発者向けにベータ版が公開されました。これが本来macOS 15 Sequoiaの対応機種ではない古いMacで動作したとされる投稿が相次いでいます。

関連> 「macOS 15 Sequoia」がインストールできるMacは?MacBook Airの2モデルがサポート対象外に

Mr. Macintosh氏がXで投稿したmacOS SequoiaをXserveで動作させたとみられる投稿

Mr. Macintosh氏はAppleが開発者向けに公開したmacOS 15 Sequoiaのベータ版をAppleが過去に販売していたラックマウントサーバであるXserve (2009)にインストールしたとみられるスクリーンショットを6月11日に公開しました。

Mr. Macintosh氏がmacOS 15 SequoiaをインストールしたとみられるXserveのスペックは以下の通りです。

  • モデル: Xserve (2009)
  • CPU: 2 × 2.93 GHz Quad-Core Intel Xeon
  • GPU: NVIDIA GeForce GT 120 256MB
  • RAM: 2 GB 1066 MHz DDR3
  • macOS: 15

※ モデルについて言及はないものの、仕様を考慮するとXserve (2009)と思われる

GPUにはMetal APIが利用できないNVIDIA GeForce GT 120が利用されており、ウィンドウの透過処理がなされていないことからグラフィック アクセラレータが無効になっていることが分かります。

また、Mr. Macintosh氏以外にもMacRumorsのフォーラムではmacOS 15 Sequoiaを非対応のMacで動かそうと多くのユーザがインストールをトライしています。

MacRumorsのフォーラムでmacOS 15 SequoiaをMacBook Pro 2017で動作させたとされる

MacRumorsのフォーラムではmacOS 15 Sequoia Beta 1 (24A5264n)をMacBook Pro 2013 (13インチ)、MacBook Pro 2015 (13インチ)、MacBook Pro 2017などで動作させているとみられる画像が複数挙がっています。ただ、複数の起動に関する重大なエラーが発生する可能性や、MacBook Pro 2017にインストールしたユーザはWi-Fiやカメラ、トラックパッドが利用できなくなったと報告しています。

OpenCore Legacy Patcherを使用してmacOS 15 Sequoiaを非対応Macに

Mr. Macintosh氏やMacRumorsのフォーラムでのmacOS 15 Sequoiaを非対応Macにインストールする取り組みは弊サイト(おんかぼ)や「あのかぼ」で取り上げているOpenCore Legacy Patcher (OCLP)を使用してサポート対象外のMacにmacOS 15 Sequoiaをインストールしています。

6月1日に公開されたOpenCore Legacy Patcher 1.5.0

OpenCore Legacy Patcher (OCLP)はミコラ氏とDhinak G氏を中心としたコミュニティーベースのプロジェクトで、Apple からのサポートを打ち切られたMacに対し、最新のmacOSをインストール可能にし、快適に利用できるようにするプロジェクトです。

関連> 古いMacで最新のmacOSが動くOpenCore Legacy Patcher(OCLP)とは?
関連> 【あのかぼ】古いMacにOCLPを使って最新のmacOSをインストールする方法(準備編)

ただし、macOS 15 Sequoiaは現在OpenCore Legacy Patcherで正式サポートをされている訳ではなく、OCLPで用意されているルートパッチを利用することもできません。

そのため、OCLPがmacOS 15 SequoiaをサポートするまではmacOS 15 Sequoiaをインストールすることなくジッと待ちましょう。

OpenCore Legacy Patcherは今後macOS Sequoiaをサポートするのか

そんな期待に満ち溢れたOpenCore Legacy Patcherですが、macOS SequoiaはOCLPでサポートされるのでしょうか?

前述の通り、OpenCore Legacy Patcherは執筆時点(2024年6月13日)ではまだmacOS Sequoiaをサポートしておらず、(OCLPユーザならおなじみの)ルートパッチをインストールすることができません。

執筆時点でOCLPのmacOS Sequoiaに関する具体的な動きはos_data.pyに「macOS Sequoia」をサポートするための定数が追加された他には大きくは見られていないものの、WWDC24を意識して5月にはOCLPの開発が活発で、インストールプロセスや特権ツールに追加などの操作性を向上させる変更が加えられていました。

OCLPのmacOS 15 Sequoiaサポート時期の具体的な日程自体は不明なものの、前回のmacOS 14 Sonomaの際はパブリックベータが配信された後に、早期アクセスとしてmacOS Sonomaサポートを発表しました。そのためmacOS Sequoiaのサポートもパブリックベータが配信されるという7月に入ってからベータとしてmacOS Sequoiaのサポートが含まれるものと予想されます。

関連> OpenCore Legacy Patcher、早期プレビューとしてmacOS Sonomaサポートをリリース

ただ、OpenCore Legacy Patcherはミコラ氏とDhinak G氏やコミュニティの献身的な開発に支えられており、macOS Sequoiaのサポート開始時期はもちろん、macOS Sequoiaのサポートが行われるかも現時点では明らかになっていません。

OpenCore Legacy Patcherの使い方を知りたい方は

OpenCore Legacy Patcherの使い方や詳細を知りたい方はぜひ、弊サイト(おんかぼ)や「あのかぼ」のOCLPガイドやドキュメント、OpenCore Legacy Patcher専門サイトの「OCLP.net」で掲載されている各ガイドをご覧ください。ここにはきっとあなたが知りたい情報が詰まっているはずです。

▼ おんかぼ

おんかぼではOpenCore Legacy Patcherの最新情報を中心に紹介しています。

▼ あのかぼ

あのかぼではOpenCore Legacy Patcherの最新情報の他、関連するTipsやドキュメントなどを取り扱っています。

この他、「あのかぼ」にはOpenCore Legacy Patcherを解説したドキュメントなどもあります。
あのかぼのOCLP関連の記事はこちら。

OCLP.net

まとめ

ここまでmacOS Sequoiaの非対応機種でmacOS Sequoiaをインストールし、起動できたという報告についてまとめました。

これを実現するOpenCore Legacy Patcherは現在macOS Sequoiaをサポートしておらず、インストールすることはお勧めしませんが、今後の開発次第ではこうした「最新のmacOSが非対応になってしまったMac」でもmacOS Sequoiaが利用できる日が来るかもしれません。

弊サイト(おんかぼ)と姉妹メディア(あのかぼ)では引き続き、OpenCore Legacy Patcherの最新情報やmacOS Sequoia関連のニュースを紹介していきます。記事の更新については、かぼしーのTwitterアカウントHumin.meで紹介しますので、ぜひフォローいただけると幸いです。

2024.07.11 本文中「【ガイド】OCLP + macOS 15 Sonoma」となっておりました。正しくは「【ガイド】OCLP + macOS 14 Sonoma」です。お詫びして訂正いたします。tatataさんありがとうございます。