OpenCore Legacy Patcher 1.0.0が公開 ―macOS Sonomaをサポートする初のバージョン、多数の改善も。
ありがとうございます!
OpenCore Legacy Patcherの最新バージョンである「OpenCore Legacy Patcher 1.0.0」が2023年10月2日(現地時間)に公開されました。
このリリースは9月にAppleから公開されたmacOS Sonomaに対応する最初のリリースです。
macOS Sonomaの対応の他にも、AMD GCN GPUでのDRMコンテンツを再生する際に発生していたトラブルの解決やUIの改善、バージョン表記の変更など、多数の改善を含んでいます。
目次
OpenCore Legacy Patcher 1.0.0について
OpenCore Legacy Patcherは最新のmacOSをインストールすることができなくなった古いMacに対し、最新のmacOSをインストールすることを可能にするミコラ氏が主導するプロジェクトです。
多くの機能は現在積極的に開発が行われており、コミュニティ主導のプロジェクトであることから、OpenCore Legacy Patcherを使用するユーザは問題が発生した場合には古いバージョンのmacOSを使用するようと呼び掛けています。
主な変更点
ハードウェアサポートの拡張
macOS 13.3以降でのBCM2046およびBCM2070のサポートを向上。これにより、これらのデバイスチップを利用しているユーザーも安心してアップデートできるようになりました。
AMD GCN GPUを搭載したMacでDRMコンテンツを再生する際のカーネルパニックを回避するワークアラウンドが導入され、安定した動作が期待できます。
UIの向上
macOSのインストーラーのダウンロードメニューが新たに追加され、使用者の利便性が向上しています。
ダウンロードUIもリフレッシュされ、より使いやすくなりました。
Universal 2ディストリビューションのサポート
新たにUniversal 2ディストリビューション(x86_64およびARM64)へのサポートが追加されました。これにより、Apple Silicon Macs上でのRosettaの要件が不要となり、ネイティブのパフォーマンスを発揮します。また、ソースからのビルドにはPython 3.11以降が必要となります。
OSサポートにおける注意点
OpenCore Legacy Patcher 1.0.0はmacOS Big SurからmacOS Sonomaまでをサポートしています。
ただし、macOS Sonomaに関する機能やサポートは現在開発が続けられているもので、不具合などを含む可能性について前出のミコラ氏が指摘しています。
その場合には前のバージョンのmacOSを使用するようにと呼び掛けています。
なお、OpenCore Legacy Patcher 1.0.0以降を使用したmacOS Sonomaのガイドは弊サイトで検証したのち「あのかぼ」にて公開いたします。
記事の更新については、かぼしーのTwitterアカウントやHumin.meで紹介しますので、ぜひフォローいただけると幸いです。
macOS Sonomaの専用ガイドを公開するまで、以下の記事をご覧ください。
OpenCore Legacy Patcher 1.0.0の更新内容
【試験中】OpenCore Legacy Patcher 1.0.0のチェンジログを和訳しています。詳細は原文を参照してください。
1.0.0 チェンジログ全文:
- macOS 13.3以降におけるBCM2046およびBCM2070のサポートを修正
- macOS 13.3以降において、AMD GCN GPUでDRMコンテンツを再生中のカーネルパニックを回避
- 新しいmacOSインストーラーダウンロードメニューを追加(Jazzznyによる)
- ダウンロードUIをリフレッシュ(Jazzznyによる)
- Universal 2ディストリビューション(x86_64およびARM64)のサポートを追加
- Apple Silicon MacsにおいてRosettaの要件を削除
- ソースからビルドするには、Python 3.11以降および最新のPythonモジュールが必要です。
- フォント処理コードを更新し、YosemiteおよびEl Capitanでのフォント問題を修正
- DEBUGが有効時にOpenCoreバイナリのRELEASE使用が誤っていた問題を修正
- macOS Sonomaの基本サポートを実装:
- Venturaと同じハードウェア範囲をサポートし、さらに以下もサポート:
- iMac18,x
- MacBook10,1
- MacBookPro14,x
- 現在、SonomaではT1チップはサポートされていません。
- 解決された問題:
- 3802および非Metal GPUのグラフィックスアクセラレーションサポート
- 31001 GPUのUI破損
- BCM94360、4360、4350、4331および43224のワイヤレスネットワーキング
- ECMプロトコルを基盤にしたアダプター(例:Realtek)のUSBイーサネットサポート
- MacBookPro14,3のdGPUサポート
- S1X/S3X NVMeドライブサポート
- PCIeベースのFaceTimeカメラサポート
- 動的VMMスプーフィングに切り替えてBluetoothをサポート
- Venturaと同じハードウェア範囲をサポートし、さらに以下もサポート:
- バイナリのインクリメント:
- OpenCorePkg 0.9.3 – リリース
- Lilu 1.6.7 – リリース
- WhateverGreen 1.6.6 – リリース
- RestrictEvents 1.1.3 – (ローリング – 4f233dd)
- FeatureUnlock 1.1.5 – リリース
- DebugEnhancer 1.0.8 – リリース
- CPUFriend 1.2.7 – リリース
- BlueToolFixup 2.6.8 – ローリング(2305aaa)
- CryptexFixup 1.0.2 – リリース
- PatcherSupportPkg 1.3.0 – リリース
- ビルドサーバーの変更:
- Pythonバックエンドを3.11.5にアップグレード
- Pythonモジュールのアップグレード:
- requests – 2.31.0
- pyobjc – 9.2
- wxpython – 4.2.1
- pyinstaller – 5.13.2
- packaging – 23.1
1.0.0 Changelog
GitHub より
- Resolve BCM2046 and BCM2070 support on macOS 13.3 and newer
- Workaround 13.3+ Kernel Panic on AMD GCN GPUs playing DRM content
- Add new macOS Installer download menu (Jazzzny)
- Refresh download UI (Jazzzny)
- Add support for Universal 2 distribution (x86_64 and ARM64)
- Drops Rosetta requirement on Apple Silicon Macs
- Note building from source will require Python 3.11 or newer and up-to-date Python modules
- Update font handling code, fixing font issues on Yosemite and El Capitan
- Resolve incorrect RELEASE usage of OpenCore binaries when DEBUG enabled
- Implement basic support for macOS Sonoma:
- Supports same range of hardware as Ventura, in addition to:
- iMac18,x
- MacBook10,1
- MacBookPro14,x
- Resolved issues:
- Graphics Acceleration support for 3802 and non-Metal GPUs
- UI corruption on 31001 GPUs
- Wireless Networking for BCM94360, 4360, 4350, 4331 and 43224
- USB ethernet support for adapters based on ECM protocol (ex. Realtek)
- dGPU support for MacBookPro14,3
- S1X/S3X NVMe Drive Support
- PCIe-based FaceTime Camera support
- Bluetooth support by switching to dynamic VMM spoofing
- Increment Binaries:
- OpenCorePkg 0.9.3 – release
- Lilu 1.6.7 – release
- WhateverGreen 1.6.6 – release
- RestrictEvents 1.1.3 – (rolling – 4f233dd)
- FeatureUnlock 1.1.5 – release
- DebugEnhancer 1.0.8 – release
- CPUFriend 1.2.7 – release
- BlueToolFixup 2.6.8 – rolling (2305aaa)
- CryptexFixup 1.0.2 – release
- PatcherSupportPkg 1.3.0 – release
- Build Server Changes:
- Upgrade Python backend to 3.11.5
- Upgrade Python modules:
- requests – 2.31.0
- pyobjc – 9.2
- wxpython – 4.2.1
- pyinstaller – 5.13.2
- packaging – 23.1
まとめ
このリリースからmacOS Sonomaに対応し、サポートの範囲を広げたOpenCore Legacy Patcher。
その他にもバージョン規則の変更やUIの改善を盛り込み、操作性も向上しました。
macOS Sonomaに関する開発を表明した当初、難題として取り上げていたMetalをサポートしない、いわゆる非Metal GPUのグラフィックアクセラレータもサポートしています。
まだまだ進化するOpenCore Legacy Patcher、今後の動向にも目が離せません。
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こんばんは、はじめまして。
OpenCore Legacy Patcherの事を検索及び調べていましたらこちらのサイトに行き着きました。
OpenCore Legacy Patcherの事がまだあまり分かっておりませんが、今後こちらのサイトで最新OCLPを使用したSonomaに対応していない機種にインストール
する手順等のアップの予定等はありますか?
宜しくお願い致します。
失礼致します。